わくわく溢れる四季の移ろい

おじいちゃんこだわりの玄関までのアプローチ。当たり前にどの家にもあるものだと思っていたけど、これは誇れるものだ ということに気づき、訪れるたびに気持ちが高揚するようになった。春には木々の葉が芽吹き、椿が隙間なく咲き乱れる。夏にかけて緑が生い茂る中、ジシャノ実の白い小花が咲き誇る。夏の終わりにかけて、蝉の騒ぎが徐々に収まり寂しげな空気になる。だが、鮮やかな葉のグラデーションも始まり、飽きさせない魅力が溢れ出る。冬はすみきった空からしんしんと雪が降り重なる。岩や枝に音もたてず積もった雪の、丸いフォルムに愛おしさが湧いてくる。福島の町の住宅街で、どこか窮屈を感じていた心に壮大な希望を与えてくれる。世界中の方々に感じていただきたい。

Photo by このか